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歯周病は、虫歯に比べると症状が出にくく、気づかない間に進行してしまうことがよくあります。しかし、それを更に上回るのがインプラントの歯周病『インプラント周囲炎』です。
インプラントと天然歯の周りの構造で大きく異なるのが『歯根膜(歯と骨をつなぐ組織)の有無』というのは過去のブログで紹介させていただきましたが、実はそこが重要なのです。歯根膜には歯に血液を供給する役割もあり、その血液の中に免疫を担う細胞があります。その細胞が細菌と戦うことで、炎症がおき、出血し、歯周病の早期発見につながるのです。
しかし、歯根膜がないインプラントは免疫を担う細胞がうまく供給されないため、細菌に対する抵抗力が弱く、戦ってくれる免疫細胞も少ないため、炎症や出血などの症状が現れにくいのです。
『出血』『炎症』『歯の動揺』など、どれも歯周病の主な症状でこれにいち早く気づくことが大事なのですが、インプラント周囲炎はこの症状に自分自身では気付きにくいところがとても厄介なところです。
それに加え、骨に直接結合しているインプラントは、周囲炎による骨の溶ける速度が天然歯の歯周病の10倍と、進行速度が速いのも特徴です。
そのため、早期発見にもつながる定期検診を受けておくことがとても重要となります。