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博多こおり歯科郡と申します。
当院ではインプラントにつきまして、日々研鑽を積んでおりまして定期的にインプラント情報を発信しております。
今回は、「インプラントの根っこの病気」についてご紹介いたします。神経を取った歯に根っこの病気ができることがあることはご存知の人も多いと思います。
実はとてもめずらしいのですが、インプラントにも根の病気が出来ることがあります。私も16年のインプラント経験の中で1例だけ経験したことがあります。以下の写真はインプラントの周りに黒い影が出来ています。論文等でも発表しており、病名は逆行性インプラント周囲炎(Retrograde Peri-implantitis)といい、国際論文でも取り上げられています。
原因は、抜歯時の感染源の残存だと言われておりますが、インプラントその物が原因のこともありますし、インプラント埋入時の感染源の付着等が原因となっている可能性も否定できません。
本症例につきましてはインプラントを1度撤去、病巣をキレイに掻爬をして、インプラントを再度埋入することで、症例のリカバーに成功しております。以下の写真は術後の骨の治癒状況です。黒い影が治癒しているのが確認できると思います。
インプラントは成功率が高い治療ですが、すべてが良好な経過をたどる訳ではなく、このように問題を抱える症例も稀にあります。そのような場合にも、適切に対応させて頂きたいと考えております。
※本写真の転載・使用はお断り申し上げます。写真の使用が必要な関係者は御連絡頂ければ幸いです。