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骨粗鬆症治療薬の一部は、抜歯後の顎骨壊死を引き起こす場合があります。
それゆえに、抜歯の際は全身的既往歴、服薬履歴を必ず確認します。
顎骨壊死については、2023年にポジションペーパーが改訂され、呼称をMRONJと呼ぶことになりました。
MRONJ発生頻度は、ビスホスホネート系薬剤を服用している患者で、10万人中135人です。(発生率0.104%)
発生頻度は極めて低確率ですが、注意しておく必要があります。
現在は、ポジションペーパーで「原則として抜歯時に骨吸収抑制薬を休薬しないことを提案する」となっており、抜歯の原因疾患の進行リスク、および休薬が長期に及んだ場合のリスクを考慮した対応となっております。
ところでインプラントはできますか?ということですが、
答えは「骨吸収抑制薬服薬中の患者にインプラントを行ってはならないとする根拠はない」
ということです。
ということは、MRONJの発生リスクと、インプラントをしないことによるデメリットを天秤にかけることになり、
歯科医師とよく相談の上で行っていく必要があるということです。
骨粗鬆症治療中の患者様はその旨をお知らせいただき、よく相談させてください。