クリニックブログ
Blog
Blog
歯科医師の高尾です。1月は行く、2月は逃げると言われるように、早いもので今週末から3月を迎えます。
さて、タレントの堀ちえみさんが舌癌を公表され、先日手術が無事終わったというニュースが連日報道されています。
テレビを観て舌癌という病名を知った方も多いかと思いますが、全ての癌に対する口腔(こうくう)癌(口の中や周囲にできる癌)の占める割合は1~3%程で、口腔癌の中で最も多いのが舌癌と言われております(舌以外にも、歯肉や頬粘膜(頬っぺたの裏側の粘膜)、口底(舌の下)などに発生することがあります)。
初期の段階では口内炎のような所見を示すことが多いため、患者さんにも医療者にも分かりにくいことがあります。しかし、進行すると潰瘍(粘膜がただれたり凹んだりした状態)や硬結(触ると固い)を伴い、痛みも悪化します。
日常的に患者さんの口の中を診る歯科医院の第一発見者としての役割は大きいと言えます。視診・触診で口腔癌が疑われたら、がん治療施設に紹介して専門的治療を受ける必要があります(確定診断には病理組織検査が必要です)。
万一の場合、発見が遅れないように、些細なことでも気になったら病院や歯科医院を受診することが大切です。