クリニックブログ
Blog
Blog
博多こおり歯科院長の郡と申します。
インプラント臨床を更に高めるべく、仕事の合間にインプラントの学び直しをしております。
本日は、リッジプリザベーションを勉強しました。抜歯後、歯槽骨は減少するので、特に前歯部では
インプラント埋入が難しくなります。
そこで、歯槽骨の減少量を抑えるために開発された方法がリッジプリザベーションです。
これには2つの材料を使います。顆粒状の骨とバリアメンブレンです。
顆粒状の骨、バリアメンブレンともに様々な製品がありますが、どの製品が優位に優れているかを証明する
論文はないようです。
役に立った情報はいくつかありました。
①リッジプリザベーションをするときに、歯肉弁歯冠側移動術をした方がいいのか、については、してもしなくても歯槽骨量に
影響はないということでした
②バリアメンブレンの技術的な設置スキルが重要
という点です。
抜歯窩は、歯があった分の歯肉に穴があくので、リッジプリザベーションする場合は閉創したくなりますが、口腔前庭が浅くなり
プラークコントロールが難しくなったり、閉創技術自体が難しかったりします。文献的に歯肉弁を扱わなくてもいいというシステマティックレビューが出ているということは、今後の臨床に応用できます。
最近はよく、抜歯後粘膜が閉創してからソケットグラフトをしていましたが、本法は抜歯後の粘膜の閉創が平易であるメリットはあるものの、再度グラフト手術が必要になることと、抜歯後の歯槽骨の減少は抜歯後早期に起きることから、歯槽骨の減少量は抜歯即時グラフトに比べると、減少量が大きいかもしれません。
今後の臨床に参考にさせて頂きます。
出展:クインテッセンス出版 インプラントセラピー P149